小説「流浪の月」名言やあらすじを短くまとめ要約!出版社や凪良ゆうのプロフィールも紹介
忙しい毎日でも、ゆっくりと本を読む時間って取りたいですよね。
最近、ゆっくりと本は読みましたか?
読書は知らないことを学び、心に栄養をくれる大切な要素でもありますよね。
…で、まるちゃんは何か読んだの?
あ、聞いてくれる?
凪良ゆうさんの「流浪の月」を映画公開前に読了したよ!
「2020年本屋大賞」を受賞した、大人気のベストセラー小説だね。
本屋大賞とは?
過去一年の間、書店の店員さん自身が自分で読み、「面白かった」「お客様にも薦めたい」「自分の店で売りたい」と思った本を厳選し、全国の書店員さんが投票して「大賞」を選ぶ。
今回の記事では…
凪良ゆうさんの小説「流浪の月」のあらすじや見どころを短くまとめ、作品内の名言などの本書引用を用いながら、小説の雰囲気や世界観を〝ネタバレなし〟で解説していきます。
また、出版社などの書籍情報、著者のプロフィールも合わせてお届けします。
「正しさとは?」
「真実とは?」
「求めあうことの意味とは?」
そんな問いを読者に投げかけるのが、2020年に本屋大賞を受賞した、本作「流浪の月」という作品です。
本を手にする前に、
映画館へ足を運ぶ前に、
主人公「更紗」と「文」の互いを求め合うふたりの、希望にも似たガラス細工の奥底から眺めるような世界感と、その絆の行く先を、今回のあらすじ紹介を通して少しでも感じていただけたら嬉しいです。
映画を見に行く予定の方も、まずは原作小説を手に取ることを心からオススメします。
繊細な文章でつづられる結末を自分の目でしっかりと読むことで、映画が魅せる世界観へ、もっともっと深く入り込んでいけるような素晴らしい作品です。
少しでも興味のある方は、ぜひ最後までお付き合い下さいませ!
では、ここからもっと詳しく紹介していくよ!
凪良ゆうの繊細な文章に引き込まれる小説「流浪の月」
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小説「流浪の月」短いあらすじ紹介と作品概要
「流浪の月」の意味と読み方は?
タイトルの読み方は「るろうのつき」だよ。
住む場所を定めず、さまよい歩くこと。
「流浪の月」は、主人公たちの生き方を象徴するように、一つの場所に留まらず ❝流れ漂う(ただよう)月❞ といった意味合いだね。
簡単に「流浪の月」はこんな作品
せっかくの善意を、
わたしは捨てていく。
そんなものでは、
わたしはかけらも救われない。
愛ではない。
けれどそばにいたい。
あなたと共にいることを、
世界中の誰もが反対し、
批判するはずだ。
わたしを心配するからこそ、
誰もがわたしの話に耳を傾けないだろう。引用: アマゾン『流浪の月』本書紹介文より
それでも文、
わたしはあなたのそばにいたい―。
再会すべきではなかったかもしれない男女がもう一度出会ったとき、
運命は周囲の人を巻き込みながら疾走を始める。
新しい人間関係への旅立ちを描き、
実力派作家が遺憾なく本領を発揮した、息をのむ傑作小説。
小説「流浪の月」あらすじの要約
愛ではない「ふたり」の物語
主人公「更紗」(さらさ)は、
父親の病死によって母親にも捨てられ、
母方の叔母の家に引き取られることになる。
家での居場所が見つけられず、
公園で声をかけられた19歳の青年・佐伯文(ふみ)と、彼のマンションで2ヶ月に及ぶ共同生活が始まる。
居心地の良さを感じる日々とは裏腹に、
9歳の更紗の失踪には被害届が提出されており、世間では彼女は「誘拐事件」の被害者となっていた。
次第に心を交わす二人だったが、
誘拐事件の犯人として逮捕される文。
泣きながら文の名を呼び続ける更紗の姿と、警察による逮捕劇は、
その場に居合わせた人々によって撮影され、ネットにて世間に拡散されていく。
警察に真実を告げられずにいた更紗は、
「傷ものにされた可哀想な女児」として、
一切の否定をしなかった文は、
「女児誘拐のロリコン犯」として、
そんなレッテルを貼られたまま、
互いの人生を別々に生き続けていく。
あの事件から15年。
24歳になったある日、
偶然「文」と再会する更紗。
不器用ながらゆっくりと、
傷つき合いながらも
確かに時は繋がっていく──。
あの日々を忘れられずにいた
お互いの15年間の苦悩と現実。
流されながら、
取り戻していく本当の心。
文の抱える秘密とは?
過酷な「今」を変えていく想い、
恋愛でも友情でもない
かけがえのない「ふたり」の物語。
不透明で繊細な2人の心と関係性が、もどかしくも真っ直ぐに描かれていく物語となっています。
出版元「東京創元社」あらすじ紹介
最初にお父さんがいなくなって、次にお母さんもいなくなって、わたしの幸福な日々は終わりを告げた。
すこしずつ心が死んでいくわたしに居場所をくれたのが文だった。
それがどのような結末を迎えるかも知らないままに――。
だから十五年の時を経て彼と再会を果たし、わたしは再び願った。
この願いを、
きっと誰もが認めないだろう。
周囲のひとびとの善意を打ち捨て、
あるいは大切なひとさえも傷付けることになるかもしれない。それでも文、わたしはあなたのそばにいたい――。
引用:東京創元社「流浪の月」より
ただ揺らめき、遠くから求めるだけのふたりの人生は、まるで流浪する月みたいだよね。被害者と加害者として選ぶ「本当の居場所」と、結末までに起こる出来事にも静かに惹き込まれていくよ。
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小説「流浪の月」の登場人物はどんな人?
テーマは、「更紗」と「文」の透明な関係性。
▶ 家内 更紗(読み方:かない さらさ)
自由奔放でマイペースな母親と、市役所勤めの人当たりの良い父親を持つ。夫婦仲の良い両親は、周りの人たちの言う「一般的」からは少し外れているが、両親に愛情を注がれ、自由な感性の中で伸び伸びと育った少女。
父親の病死により運命は一転し、9歳の心と日常が大きく変わる。どこにも居場所を見つけられず、本当の心を隠しながら生きる。
公園で出会った少年「文」との数奇な絆に心を通わしていく。
●中瀬 亮 ⇒ 現在の更紗の恋人
───そうか。
この人、お父さんにちょっと似てるんだ。
ぽかんと見上げていると、
『この子、馬鹿なのかな?』という顔をされた。
「帰りたくないの」
わたしは慌てて言った。
お父さんに似た人に馬鹿と思われたくない。
男の人はビニール傘をわたしの頭に移動させた。
「うちにくる?」引用:『流浪の月』本文より一部抜粋
その問いは、恵みの雨のようにわたしの上に降ってきた。
▶ 佐伯 文(読み方:さえき ふみ)
いつも公園で女児たちを眺めているため、子供たちからは「ロリコン」とあだ名されている。
ある理由から大人の女性を避けている青年。細身で手足が長く、スラっと背が高い。年齢は19歳。
どしゃ降りの雨の中「うちにくる?」と更紗に声をかけたことで、後に誘拐犯となる。
家庭環境から心に痛みと生きづらさを抱えていたが、9歳の更紗の傍若無人で自由な振る舞いと輝きに、彼の世界が変わっていく。
●谷 あゆみ ⇒ 現在の文の恋人
あの日いつものように、
ぼくと彼女は公園のあちら側とこちら側にいた。引用:『流浪の月』本文より一部抜粋
途中から雨が降り出してきたが、
ぼくは傘を持ってきていた。
彼女はと見ると、雨に打たれたまま、頑に本を開き続けている。
彼女には帰る場所がないのだとわかった。
ぼくは立ち上がり、向かいのベンチへと向かった。
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小説「流浪の月」出版社情報と概要
書籍出版情報(単行本・文庫本)
〇タイトル | 流浪の月(るろうのつき) |
〇ジャンル | 一般文芸・長編小説 |
〇著者 | 凪良 ゆう |
〇出版社 | 東京創元社 |
〇発売日 | 2019/8/30(単行本) 2022/2/26(文庫本) |
〇ページ数 | 335ページ(単行本) 368ページ(文庫本) |
文庫版『#流浪の月』が、映画公開を控えて広瀬さんと松坂さんの全面帯で出荷されています。このスチール、更紗と文らしくてとても好き…。 pic.twitter.com/oMoUWmDmYf
— 凪良ゆう (@nagira_yuu) April 12, 2022
小説「流浪の月」心に残る名言は?
- 更紗と文の出会いから逮捕
- 被害者と加害者としての再会
- お互いの15年間と心の傷
- 彼らを取り巻く人々との関係性
- 文の生きづらさの理由とは?
- 再会から現在に至るまでのふたり
- 互いを求める切ない透明な想いと心
目次「彼女のはなし」より
わたしは
ようやく家にたどり着いた子供のように、声を上げて泣いた。
わたしは文に恋をしていない。
キスもしない。
抱き合うことものぞまない。
けれど今まで身体をつないだ誰よりも、文と一緒にいたい。
引用:『流浪の月』本文より一部抜粋
目次「彼のはなし」より
警察官が走ってくる。
気絶しそうな恐怖の中で、必死に更紗の手を強く握りしめた。
更紗も同じ強さでにぎり返してくる。
あの瞬間、ぼくたちは互いの存在すべてをふたりで支え合っていた。
引用:『流浪の月』本文より一部抜粋
わたしと文の関係を表す適切な、
世間が納得する名前はなにもない。
逆に一緒にいてはいけない理由は
山ほどある。
わたしたちはおかしいのだろうか。
その判定は、どうか、
わたしたち以外の人がしてほしい。
わたしたちは、
もうそこにはいないので。
(本書より抜粋)
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小説「流浪の月」著者紹介
著者「凪良ゆう」プロフィール
滋賀県出身の女性作家
本格的にデビュー以降、各社でBL作品を精力的に刊行。
デビュー10周年を迎えた17年には非BL作品『神様のビオトープ』を発表し、作風を広げる。
元々は漫画家志望。
巧みな人物造形や展開の妙、そして心の動きを描く丁寧な筆致が印象的な実力派。
デビュー作(2007年)
- 『花嫁はマリッジブルー』
主な著作
- 『未完成』
- 『真夜中クロニクル』
- 『365+1』
- 『美しい彼』
- 『ここで待ってる』
- 『愛しのニコール』
- 『神様のビオトープ』
- 『わたしの美しい庭』
- 『滅びの前のシャングリラ』
- 『すみれ荘ファミリア』その他多数
2019年刊行の『流浪の月』が書店員から多くの支持と票を集め、2020年本屋大賞を見事に受賞したよ。
2023年度もさらに本屋大賞受賞!凪良ゆう「汝、星のごとく」
「流浪の月」をお得に読むには?
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対象となる作品は
直木賞受賞作品含む12万作品以上!
【まとめ】小説「流浪の月」名言やあらすじを短くまとめ要約!出版社や凪良ゆうのプロフィールも紹介
凪良ゆう著「流浪の月」ネタバレなしのあらすじ紹介、2022年5月公開予定の映画情報はいかがだったでしょうか?
「誘拐事件の被害女児」として人生を歩む更紗と、「誘拐事件の加害者」として生きる文。
凪良ゆうさんの豊かな文章で淡々とリアルに描かれる、心と現実の狭間にある人間像。
そこにある親切な善意は、
果たして誰のため。
誰にとってのものなのか。
「善意の第三者」と「当事者たち」の間を揺れ動く〝事実と真実は違う〟という不確かな情報世界の在り方、自分らしく生きることの意味を深く考えさせられる作品です。
自分たちの思う「普通」と「幸せ」は、誰にとってのものなのかを考えさせられる作品だよね。
映画を見に行く予定でも、原作を先に読んでおくことでより深く映画の世界観へ入り込めるような作品だよ。
こんな方にオススメ!
- 静かに淡々と進む物語が好き
- どこか不透明で繊細な物語が好き
- 読後に残る透明感ある余韻が好き
- どこかで生きづらさを感じている
- 流されながらも生きる姿に共感
- 愛とは違う心からの関係性が好き
- あらすじに惹かれるものがある
- 更紗と文の出会いから逮捕
- 被害者と加害者としての再会
- お互いの15年間と心の傷
- 彼らを取り巻く人々との関係性
- 文の生きづらさの理由とは?
- 再会から現在に至るまでのふたり
- 互いを求める切ない透明な想いと心
\ 今回ご紹介した本はコレ /
読み手によって「捉え方」や「好き嫌い」が分かれる作品だとは思うけど、私は素敵な作品だと思ったよ。
ゆっくりと慈しんで優しく読みたい作品だよね。